• 『Shostakovich:Symphonies 2 & 12』 Mariss Jansons/Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks(EMI Classics)

マリス・ヤンソンスバイエルン放送響によるショスタコーヴィチ交響曲2番と12番。これでタコさんの交響曲の1、2、4、5、6、7、8、12が揃いました。しかしバーンスタインゲルギエフのどちらかで揃えるつもりだったのに、つい浮気してしまったよ。
十月革命に捧ぐ」という副題のついた2番は、国立出版所が十月革命10周年記念の交響曲として委嘱した作品というところから曰くつき、おそらくバリバリに体制翼賛的な歌詞のついた(せいで西側での演奏ではほとんどカットされている)合唱付き。12番はこれまた十月革命をモチーフにしたレーニン体制万歳色が濃厚に漂う作品。とまあ、見事に体制万歳なだけに評価の低いらしいこの2曲のカップリングは、逆に意欲的と言えるでしょう。
試聴してきた限りでは、2番なぞは歌詞の内容がわからない人間が聞くととてつもなく不安で不気味なトーンで、これを「体制万歳」のために作曲したとすれば、強烈な皮肉というかいい度胸というか。ゆっくり聴くのが楽しみです。


ショスタコーヴィチについてはこちらのサイトに詳しいです。
http://homepage2.nifty.com/shostakovich/
この作曲家はやっぱりバックグラウンドを知ると曲の捉えかたが全然変わります。