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- 『ウンコな議論』 ハリー・G・フランクファート/山形浩生 訳(筑摩書房)
勿論題名で買ったに決まってます。こういう下ネタには弱くってねえ。内容は別に下ネタじゃありませんよ。(まあちょっとそれを期待したフシもありますが)
「おためごかしですな」と言うほうが、「ウンコですな」と言うよりも礼儀正しく当たりも柔らかいのである。
(p6)
嘘は鋭い焦点を持つ行為である。それは信念の集合や体系の特定の場所に、特定の偽情報を挿入し、その地点が真実に占拠されるのを防ぐように設計されている。
(p42)
(中略)…民主主義における市民はどんなことについても――少なくとも自国の運営に関連するたいがいのことについて――見解を有する責任があるという広範な決めつけも、ウンコ議論生産の大きな要因である。
(p52)
うーん、日本じゃこのテの民主主義的偏見はそれほど普及していないと思うんだけど(認識としては存在するけど、社会通念ってほど強制力がないというか)、それでもこんなにウンコな議論が跋扈するのは何故なんでしょう。