『四畳半神話体系』 森見登美彦

「我々の大方の苦悩は、あり得べき別の人生を夢想することから始まる。自分の可能性という当てにならないものに望みを託すことが諸悪の根元だ。今ある君以外、ほかの何者にもなれない自分を認めなくてはいけない。君がいわゆる薔薇色の学生生活を満喫できるわけがない。私が保証するからどっしり構えておれ」

太田出版、112p)


こういうことを学生の早いうちに言っておいてくれる人がいればよかったなあ。自分で気づく頃にはそりゃもう赤面ものの言動所業を累々としでかした後だ。ついでに親にも。