アーサー・ミラー全集1

『みんな我が子』と『セールスマンの死』が入っている。職場の同僚の劇団が『セールスマンの死』をやるというので読んでみたけど、これものすごく身につまされる。これは親の世代になってから読んだほうがよい気がするけど、それはそれで良い方向に行くか悪い方向に行くかはわからない感じ。

ジム:いや、いや、帰ってきますよ。われわれはみんな帰ってきます。個人的な小さな革命なんて、長続きはしません。かならず妥協がなされる。…(中略)…人間はそれぞれ星を持っている。自分の誠実の星を。そしてそれをさぐりながら、一生を送るんです。しかし一度消えてしまうと、二度と光はつかない。クリスがそんなに遠くまで行ったとは思いません。きっと、自分の誠実の星が消えてゆくのを、独りで見つめたいんですよ。

(みんな我が子、p117)

ビフ:お父さん、おれはくだらん男だ! つまらん人間だ! それがわからないんですか? 別に恨んでなんかいない。ただ、おれはおれだ、というだけさ。

セールスマンの死、p309)