SF脳のない人間なので原作は全然駄目だったけど、小説と映像は違うし。映画は名作の呼び声も高いし。この機会を逃したらおそらくもう大スクリーンでは観られないし。
ということで、『ブレードランナー ファイナル・カット』観てきました。
間違いなく傑作。が、やはりSF脳のない人間が観ると雑念が多い。

  • 映像は一級品。てかオープニングからとてつもなくかっこいい。
  • しかし画面と音声に氾濫する似非日本語やら似非中国語に大喜び。当時のリドリーにとって近未来のカリフォルニアはアジアのスラムなイメージだったのか。オリエンタル趣味どっぷりで、近未来というより異世界ファンタジー物みたいだった。おまけにハリソン・フォードなもので、ビジュアル的についインディ・ジョーンズとかぶる……。
  • オープニングのキャストでダリル・ハンナを見つけたものの、映画が終わるまで誰だかわからず、家に帰ってからぐぐって調べた。プリスだったのか…(ダメダメ) てか顔違うよ! ダリル・ハンナって私はキルビルのときの顔しか知りません。(しかしハリソンは全然顔変わらないな…)
  • ショーン・ヤングは壊れる寸前の危うい美貌。見惚れるー。
  • 今の感覚で見ると、とてもリアルな質感を持った映画だ。とてもフィジカルで、生々しい手触り感、実体感のある世界観。テーマも映像も。それは撮影技術のせいかもしれないけど。今の時代は、この映画がテーマにしたようなフィジカルで生々しい問題を置き去りにしたまま、バーチャルな世界に突入してしまった。
  • しかしこれ観てて、私がなぜ小説バージョンのほうでイマイチ乗れなかったかがわかった。このハードボイルド色。映像で観る分にはいいけど、文章で読むのはどうにも苦手。

ホントにズレた感想でなんだかな。