煮たり焼いたり炒めたり

煮たり焼いたり炒めたり―真夜中のキッチンで (ハヤカワ文庫JA)

  • 『煮たり焼いたり炒めたり』 宮脇孝雄(ハヤカワ文庫)

殊能さんの日記でオイルサーディンサンドのレシピはこの本が元ネタと知って読んでみたけど、これ確かに食い意地の張った人間には堪らん本だ。どれもこれも美味しそう。所謂料理本と違うのは、写真が全くないこと。一応取り上げられている料理の正式なレシピは載っているけど、これはエッセイがメインで、文中で他にもちょっとした料理に触れていたりして(オイルサーディンサンドもそう)、読んで楽しく腹も減ってくるという一石二鳥(って言うのか?) 私は写真だらけの料理本よりこういうののほうが実は好きなのだ。
檀流クッキングの系統だけど、檀さんがどちらかと言うとアジア系豪快料理なのに対して、こちらは欧米料理のライン。著者は翻訳家だけどプロ並みの料理の腕前というだけあって、結構手のかかる料理が多く(殊能さんでさえ、難しい料理が多くてオイルサーディンサンドくらいしかできないと言っている。そんなこと言われたら野菜の下茹ですら面倒臭いと思う私はどうしたらいいのだ)、実際にやってみようとすると敷居が高いのが難点。取りあえずオイルサーディンサンドと白豆のサラダあたりからやってみるかな。