緑のヴェール

かれこれ二週間以上、通勤用鞄に入れっぱなしにしてだらだらと読んでいた。複数並行読みの弊害。本作は『白い果実』、『記憶の書』に続く三部作の完結編。えーと、一作目と二作目の内容をよく覚えてな……
一作目はクールな極悪主人公で衝撃的にかっ飛ばし、二作目でビロウの脳内の記憶の世界へきゅっと小さく結晶化し、最後に奔放なイマジネーションを野放図に解き放って廃墟にジャングルが生い繁るのをパノラマビューで映し出したような印象だった。私としては一作目の極悪主人公が作を追うごとにどんどん悔い改めていって、普通の人どころかすごくいい人になっていくのがなんだか残念だったよ(だからファンタジーに何を期待しているんだか)

ちなみにこれ、原題は"The Beyond"なので、『彼の地』ってことだよね?