Theハプスブルグ


Theハプスブルグ、行ってきました。(11/14)
国立新美術館、初めて行ってきましたが、だだっぴろくて国際フォーラムみたいですね。入り口がどこかとっさにわかりにくい…。
絵画は有名どころが沢山来ていてなかなか楽しかった。私は肖像画とか人物画が好きなので。オーストリアハプスブルクの面々の瓜実顔を見ていると、遺伝系統の力をまざまざと見せつけられるよう。スペイン・ハプスブルグは幼いマルガリータ王女とフェリペ皇太子だけだったので、ソラマメ顔はいませんでした。残念。シシーは美人ですなあ。こうして見ると、ハプスブルグ家の人々はキュートな顔ではありますが、真正美形はあんまりいませんな。
あとやっぱり、描き手の技術の問題、というのはある。正直言って、最初のハプスブルグ家肖像画、ドイツ絵画の部屋をクリアして、イタリア、スペイン、フランドル絵画の部屋に入ったとたん、ほっとしましたもん。ドイツ絵画って目を逸らさせない迫力はあるのだけど、色使いとかけっこうとげとげしくて(赤がやたら浮いて目立つ)落ち着かないのだ。
そこにいくとイタリア絵画のあのなめらかなラインと落ち着いた色合い。なごみます。描かれている人にも美形が多いと思うのはえこ贔屓だろうか。『若い男の肖像』(サンティ)とか『男の肖像』(ダ・ブレーシャ)とか、ロレンツォ・ソランツォの肖像とか、『オリーブ山のキリスト』とか、本当に美しいと思うのだ。おっさんばかりだが。
フランドル絵画の迫真の肌の質感も好き。ルーベンス工房の『ユピテルとメルクリウス』とか、ヴァン・ダイクの『男の肖像』、『カルロス・スクリバーニの肖像』、『聖フランチェスコの法悦』とか、惚れ惚れするのだ。これまたおっさんばかりだが。あ、レンブラントの息子の肖像もほんわかして可愛い。
他では、ヤン・ブリューゲルやサーフェリーの細密画のような風景画が素敵だった。この滴るような青々とした色使い、スペイン絵画の流れを汲んで黒々と陰影のあるオランダ絵画の中では、ちょっと特異。ぱっと目を引きますね。
工芸品はあまり興味がないので流し見。でもフェリペ二世の甲冑があったのは目を引いた。意外に小さくてびっくり。もし実際に着られるように作ったのであれば、結構小柄な人だったんだな。
ところで図録を買ったんですが、実際に見て良かった美しかったと思う絵ほど図録で見るとイマイチで、実物はなんかイマイチと思った絵が図録で見ると意外に良く見えたりするのが、毎度のことながら不思議。