馬目当て。期待に違わず馬キレイだった。しかしこの監督の作風は2作とも「現実とはわかりあえないから現実から逃げ出してしまおう」なわけなんだけど、根が悲観的な私は、逃げ出した後の世界が逃げ出す前よりも幸福とは限らないよなあ…とつい夢のないことを考えてしまうのでした。

  • 『敵こそ、我が友 〜戦犯クラウス・バルビーの3つの人生〜』 銀座テアトルシネマ(8/31)

個人の罪もさることながら、個人を国家戦略に利用したことに口を拭って罪人として裁く国家権力の罪こそ看過すべからず、ということだろう。
東京裁判のときのパール判事(インド人)といい、バルビーの弁護人ジャック・ヴェルジェス(ベトナム系フランス人)といい、アジア系司法家の列強のエゴに対する厳しい姿勢は、歴史的な経緯を反映したものなんだろうな。