母が重くてたまらない

  • 『母が重くてたまらない 墓守娘の嘆き』 信田さよ子(春秋社)

分析的な本ではない。軽いカウンセリングがてらに読むような本です。
自身について言えばこの方面での戦いは現在休戦状態――それも一定の成果を達成した上での休戦状態で、おそらくこの先停戦には至らないだろうけど(何せ相手はこちらより時間も経済力もあって、隙あらばいろいろと画策している)、疲れるのでこちらから戦端を開く気はない。
今現在戦っている人たちには、心から共感と声援を送る。ひとつ言えることは、とにかく「逃げろ」だ。徹底的に逃げることが唯一の方法で、逃げおおせることこそが勝利である。時には自分が人非人ではないかと思うこともあろうが、これをやらなければ一生墓守娘である。そのために必要なのは、身も蓋もないけれども、経済力だ。昔「女性たちよ、経済力をつけなさい」と中国の女学生たちに説いた魯迅先生は全く正しい。