剣岳 点の記

剣岳 点の記』を観てきた。渋谷東映。
凄かった! 凄かった! 圧倒的なカメラワーク! 素晴らしいの一言です。撮影現場での流れに合わせてシナリオを変え(というか、途中からほとんど使っていなかったらしい…)、実際に起きたエピソードをどんどん盛り込んでいくやり方は映画というよりドキュメンタリー的だけど、映像やカットは映画の絵としてがっちり設計・構成されていて、それが臨場感と風格のある映像美を両立させている。ヘリコプターを一切使わず、満足のいく映像を撮るために機材を抱えて繰り返した登山の回数を考えると、もうひれ伏したくなります。それを承知して出演した俳優陣も凄い。
音楽も非常に良かったです。比較的メジャーな名曲を編曲して効果的に使っている。クライマックスでのヴィヴァルディ『四季』の「冬」の格好良さったら。ヘンデルサラバンドが大編成オケ用に編曲されるとあれほどドラマチックになるとは耳から鱗でした。
ああーこういうの見ると、調子乗りな私はすぐに、山行きたいなあって思ったりする。低山でも迷うようなヘタレ・ハイキング好きなので、いきなりあんな2000m級の本格登山は無理ですが。
そうそう、映画観てて思い出した。登山用のバーナー買おう。正月に丹沢大山にご来光を見に行ったとき、頂上が死ぬほど寒くて、日の出を待っている間バーナーでコーヒーとかカップ麺とか沸かしている人たちが心底羨ましかったのだ。山の頂上でカップ麺、美味いよね。子供の頃、家族で山に行ったとき、いつも頂上ではカップ麺でした。私の山の原体験。