中世ヨーロッパの歴史

中世ヨーロッパの歴史 (学術文庫)

読み始めて、おおこれは、ローマ末期のあの混乱状態、ガリアがあってゲルマンが移動してきてノルマンが湧いて出てサクソンがどうしたえええぐしゃぐしゃでわかんねえwwwという時代のローマ直轄圏外の欧州通史が駆け足でわかった気になれる優れもの……と思ったが、甘かった。わかった気になるのは前半だけのこと。後半の12世紀以降くらいになると、一通り年表と人名が頭に入ってないと、かなりつらい。あと人名や地名表記がかなりばらついてて(あと古い?)トーシローは目が泳ぎます。まあ私が英・仏辺りの地理と歴史真っ白けっていうのが悪いんですが。
かなりアクが強い文章で好き嫌いがはっきり分かれそうだが、私はちょっと文学的な修辞と過剰な思い入れと、時代を大掴みに把握してびゅんびゅんすっとばす勢い感が、わからないなりにも結構好きだ。きちんと時系列の出来事を把握してから読み直したら、かなり楽しいんじゃないかと思う。