売られた花嫁

売られた花嫁』を観て/聴いてきた。例によって周回遅れの感想。(7/19)
いやしかしこれは都響の本気。まず一番、というかこのオペラでほぼ唯一有名な序曲。もうこの序曲ときたら木管泣かせで、開幕前に木管だけが舞台に揃って練習してたのが…w しかしこれ、今まで聴いた中で最速ではないかと思う。うちにあるセル&クリーブランド管の録音を念のため聴いてみたけど、ひょっとしたら物理的速度は同じくらいかもしれないけど、都響のほうが音の流れ方が凄くて体感速度がめっちゃ速いのだ。ぶっちゃけこの序曲がこれだけ完璧だったら、もう後は全部成功みたいなもんなのだ。
都響、とにかく音が凄まじく綺麗。ザッツの揃い方もすごい。間違いなく本気。
そしてオペラはコンサート形式ながらも、小舞台を作って客席まで使った演出で楽しい。歌手も全員結構良かったんではないかと思う。特にマジェンカとケツァルの歌手さんが素晴らしかった。
ものとしては単純な筋立てのオペラ・ブッファで、何の苦労もなく筋を追え、楽しめる。音楽も可愛く、ストーリーも可愛い。上演時間もわりと短くて気楽に楽しく聴けるオペラなのに、あまり普及しないのは、やはり歌がチェコ語ってところがネックなんだろうか。今回は指揮者も歌手陣も全部チェコから招聘した方々だったけど、そのうち日本でも普通に上演してくれないかなあと期待している。