大阪−高野山−吉野(2)

tatsumidou2012-05-25

翌日は山歩きしようと思っていたのだが、あいにくの雨。早朝の勤行(護摩)を拝見してから朝御飯。高野山は山内が標高800mほどなので、昼間は涼しく、朝夕はかなり冷える。

ちょっと塩が強い傾向はあるけど、一品一品が漬物に至るまで美味しい。
あまり雨が強くないし、道が悪くなければ歩いてみようととりあえず女人道入口に行ってみた。女人道は昔高野山が女人禁制だった頃に、女性が山内の周りをぐるっと参拝するための道。入口は山門の外のすぐ脇にあり、女人堂も山門のすぐ外にある。

初っ端から崖です。本当にありがとうございます。入口こそ手すりがついているけど、もうちょっと行くと手すりすらなくなり、片側が完全に崖です。わりとまじで怖いです。しかし雨足が酷くなかったし、道の状態も悪くなかったので、とりあえず奥の院入口近くの二の橋までのコースを歩いてみる。ハイキングコースとしてなかなか気持ちいい道だった。しとしと雨が降っているおかげで空気全体がふやけたように湿気ていて全身が醸されるよう。
二の橋まで二時間半ほど歩いて、早めのお昼に。雨が止まないので摩尼山のほうに行くコースは諦めて、森林公園を回る一般道のコースに切り替えたが、これがいけなかった。鬱蒼とした山道には要所要所にしっかり標識があるのに、一般道はこれがだいぶ端折られている。おまけに手持ちの地図といまいち道が合致しないので、危うく迷子なうついーとをするところだった。
しかし後で住職に話したら、ここらへんはたまに熊が出るから、山のほうには一人では行かないほうが良いそうだ。ひょえええ。
市街に戻ってカフェオレでお茶した後、金剛三昧院へ。ここが高野山では一番きれいだと思った。

比較的小さなお寺なんだが、北条政子ゆかりの高野山最古の木造建築だそうだ。

庭木がもさもさと茂っていて、その幾分放り出した感じの野趣がとても素敵。

それでいて、全体に女性的な繊細で優しい佇まい。他の大寺はどちらかというとマッチョな印象だ。
早々に宿に戻ると、外国人が一人増えていた。ナポリから来たという男性一人。ここは外国人が非常に多い。標識やパンフレットも英語版がきちんとあって、市街地も比較的最近に綺麗にしたようだし、かなり頑張っている感じ。しかしこういう宿を外国人が自分で予約するの大変なんじゃないかと思うんだけど、すごいよなー(電話かFAXのみで、当日に電話で予約のリコンファームをせねばならない)。
夕食時に外国人おっさん(という歳でもないかもしれんが、西洋人の歳はようわからん)コンビの会話に捕まって、ここにきてなけなしの英語力を搾り出す苦行。疲れたので風呂に入って早々に就寝。ちなみにお風呂は一人貸し切り状態で大変快適であった。